仕事のみの日々。加えて『ナウシカ』所感。

友人はイベント通訳採用。あくまでバイトですが。
一旦帰郷。7月の研修の際にまた来るとのコト。
…しっかし、お給金は僕が思ってたほどではないのネ。
バブル期のハードな学生日雇いバイトのレベル。
ビジネスや、専門知識の通訳ではないので
そンなものなのだそーです。

お仕事はいつもどおり。
梱包屋さんで作業して汗だく。
事務所でコリコリ働いてるうちに、帰宅は午後9時。

本棚の整理をしようとしたのに、ついつい
『風の谷のナウシカ』を読みだし、じっくり深更まで…

宮崎監督の作品はどれも、クライマックスの
カタルシスが尋常でない。
大規模破壊に大量殺戮は彼の真骨頂です。

『ナウシカ』、映画版ではただのイっちゃってる
少女ですが、この原作コミックはたまりません。
映画のように混乱を無理に収束させず、
混沌のままほおり出す監督の潔い態度。
己の行為が世界を滅ぼすと理解していながら、
あえて成す。嘘と殺戮を重ねて。今在る世界への、
人々への愛が彼女をつなぎ止めているがゆえに。
だからナウシカは、母性の象徴たる資格を持つのです。

"人間の汚したたそがれの世界で私は生きていきます"

愛ゆえに世界の終わりへ人々を導く彼女に惹かれるのは、
母のいくつもの相を有しているから、なのですが。
あくまで僕の見方ですが。

『もののけ姫』も同様。
旧世界の崩壊に対して、主人公は何もできない。
対立する、それぞれにそれぞれの正義を戴く勢力の間を
思いのままに、"ただ"走りぬけるだけ。
混沌は拡散して、物語は崩壊し、提示された諸問題は
うやむやのうちに何だかどうにかなってるんだか…
それでも、命は続く。命は生きてゆく。それがいい。

あくまで僕の見方ですが…